5月の連休、今年も二条城において京都家元会による市民茶会が行われ、小川流は2013年5月4日に、NHK神戸教室の皆さんが担当いたしました。お手前は器局の玉露手前。書家・日下部鳴鶴の「渓南雨過暖烟霏…」軸をかけ八席のお客様をお迎えいたしました。
NHK神戸教室 海瀬蜻楽
5月4日、新緑の美しい二条城香雲亭にて、第五十九回市民煎茶の会が、山躑躅の生花でお客様をお迎えいたしました。
定刻通りに一席目が始まりました。緊張でお菓子をお運びする手と足が震えるばかりです。心の中で「右手、左手」とかけ声をかけながら、お出しすることで回りを見る余裕も無く水屋に戻る状況です。
三席目に器局玉露のお手前を担当させていただきました。湯冷ましから上手に湯投じし、おいしいお茶がでますようにと念じる時間の長いこと…。
一席ごとに問題が発生するのは日頃のお稽古不足に対する試練なのでしょうか?お白湯のお茶碗はひっくり返る、着物の下前は落ちてくる。難しい質問が飛び出す。次から次へと、でも、何より嬉しい事は、「おいしい」と笑顔のお言葉を戴いた時は総ての失敗も忘れさせて頂く瞬間です。
今回のお茶会で学んだことはお茶の事だけでなく、着物の着付方法も考えさせられました。「お持てなし」と言う意味は深いものであると痛感いたしました。
最終席は、朝日放送「奇跡の地球物語」のテレビ撮影が行われ、お客様と一緒においしいお茶をゆっくりと堪能しました。月末の日曜日に数分ではありましたが、茶瓶から抽出される場面が放映されました。
経験を積み上げて行くことは貴重な財産です。いずれ笑い話として語れたらよいのですが。お稽古の大切さを考えさせられました。
前日からご準備してくださいました、可楽家元嗣、御家元の奥様、多くの先生方にお手伝いいただき、又、菅井先生、田原先生、野田先生には直前までご指導賜り、この書面をお借りして御礼申し上げます。