新潟教室 藤井亮楽
2011年10月8日、第二回松籟茶会が長岡の朝日酒造・松籟閣で開催されました。
この会は、小川流単独で行われる新潟で唯一の茶会で、御家元、可楽家元嗣、奥様を始め京都直門の先生方5名が前日から長岡入りされ、本席、水屋を整えられました。
茶会当日は、爽やかに晴れ、時折初秋の涼しい風が吹き抜ける絶好の茶会日和で、270名ほどのお客様がお越しくださいました。本席は本格手前で、床に木下逸雲筆「秋景山水図」、山字屏は万縄式筆の「茶煙賦」、緑釉の爽やかな炉台に木米伝の涼炉と、京都からの名品で揃えられ、また、お菓子もこの日のために考案された京都・末富製の「菊寿」が、わざわざ当日京都から届けられ、茶席を華やかに彩ってくれました。
御家元、可楽家元嗣が交代で後見をなさり、水屋は直門の先生方が受け持たれ、私たちはお手前やお運びに専念することが出来ました。
お客様がお茶を口に含まれた瞬間、ぱっとお顔が明るくなり、「美味しい」という言葉が自然に口をついて出てくる…。いつもそのようなお茶を淹れたいと念じながらお手前をするのですが、なかなか思うようにはいかず、日ごろの稽古不足を反省するばかりでした。
しかし、新潟で御家元や家元嗣のお話と直門の先生方のお茶を楽しむという大変贅沢な時間を過ごされて、とても満足そうなご様子のお客様を拝見して、私も嬉しい気持ちになりました。
また、日頃目にすることの出来ない、直門の先生方のお水屋での茶味に対する真摯なお姿や、おもてなしの姿勢を間近で拝見させていただき、本当に良い勉強をさせていただきました。
来年も十月の第二土曜日に開催予定とのこと。多くのお客様がまた足をお運びくださり、この地に小川流のお茶がしっかりと根付く事を願っております。
朝日酒造煎茶部 穂刈美貴子
にわかに秋色を加え始めた10月8日、朝日酒造に於いて第二回松籟茶会を開催致しました。本年も御家元による本席と、朝日酒造煎茶部の副席、お番茶席、そして糸魚川地方に古くから伝えられている伝統文化のバタバタ茶席と「酒蔵のある町でお茶をゆっくり愉しむ一日」と題し、270名のお客様をお迎え致しました。
御家元席の本席は、本格行の、清々しく、格式の高いお手前で、お席のしつらえはもちろんのこと、御家元自から選んでいただいた「末富」のお菓子、そして可楽家元嗣のお話に「京都の雅な香り」を感じることが出来、お客様一同大いに感動されていました。
副席は、私達煎茶部が「酒蔵の月見」を味わってもらえるように、観月手前で、おもてなし致しました。床の飾りは、壁面に『月』と御家元の文章の一節、そしてススキや季節の野菜を添えて飾り付けを致しました。
これからも多くのお客様に松籟茶会を満喫していただき、小川流のお茶に感動していただけますよう、お稽古に精進したいと思っております。