御家元が客員教授もされている佛教大学で、ご講演に合わせたお茶席が二つありました。 一度目は、まだ夏の暑さが残る2011年9月13日。右京区の広沢池の近くにある、佛教大学宗教文化ミュージアム内で、付属幼稚園のお母様方へ育友会の行事の一つとして開催されました。参加のお母様方はお子様を預けてから、また小さい弟さんを連れられて汗を拭きつつご入室。まずは、御家元がスライドやパワーポイントを使われて煎茶の世界をやさしくご講義。その後は、会議室の机のまま、今橋治楽師範の立礼のお手前を拝見。クーラーでようやく落ち着かれたお体へ、煎茶の滋味がしみわたっていったようで、あちこちから感嘆のお声が上がっていました。一席ばかりの小さなお茶席でしたが、お道具をしみじみと拝見に来られたり、質問に来られたり、いつもと違う清風の世界を若い感性で感じて下さったようでした。
二つ目のお茶席は、佛教大学の歴史学部歴史文化講座の一つとして「煎茶の世界」と題し、御家元の講演が二回と、講義の教室を使っての実際のお茶席を体験。京都新聞の記事をお読みの方もおられるようで、毎回熱心な参加者が集まられました。
お茶席体験のある三回目も、「聴講自由」とあって早くからホールへ見に来られる方も。 二時半から御家元の講義がスタート。前回の復習をしつつ、三時ごろより御手前を始めました。ステージの上にしつらえられたお道具の前で長谷川佳楽師範が棚一文字玉露手前をご披露。初めて接する煎茶の手前に興味深気な参加者の皆さん。お手伝い下さった大学生も余りの少なさにびっくり。味わって見てまたびっくり。和やかな気が流れて行きました。学長様は時間の関係で間に合われませんでしたが、学部の先生方には十分楽しんで頂けたようです。