梅雨の最中、2010年6月27日、今年も近江神宮におきまして献煎茶式が行われました。式に先立ち、滋賀県農業協同組合様から茶葉を、菓子協同組合様からは菓子を献じられました。
献煎茶式では可楽家元嗣が大前にて献茶手前をなさり、野口久楽師範、木本富楽師範が供茶なさいました。水屋奉仕は大塚清楽師範、玉串奉奠は瀬本章楽師範。
後楽堂直門 深田菊楽
6月27日早朝、名古屋を雨の中、出発。名古屋高速、東名阪、新名神と雨が一段と強くなる。草津ジャンクションに近くなって来ると雨も上がり、大津インターで降り、近江神宮に到着する頃には、何だか薄日がさしてきた。合羽を脱ぎ、雨傘を日傘にして、献茶式へと向かう。
可楽家元嗣の力強い清々しいお手前を、そよ風を感じながら拝見いたしました。後のお茶会の始まりです。お手前席には、涼しげなガラスの器局、玻璃製金銀彩の茶壺、茶則、茶碗(徳力道隆作)、そして水注もガラス。白磁の氷炉と冷湯器(三清窯)に、手前座左側には花籠にまたたび、笹百合、額紫陽花、珍枝梅など、時の花々が華やかに飾って、彩りを添えていました。
さて、私事ですが、このような大きなお茶会でお手前をさせて頂くのは初めてのことなので・・・。最初のお席はお運びを、二席めは一文字盆を持ち取り次ぎのお席へ。後見の野口先生へ一文字盆を渡し、一煎二煎と正客へ運ぶ。お白湯代わりは裏へ頂きに、一文字盆を持ち帰るのを忘れ、後から取りに出ました。
次はいよいよ私の番。心を沈めてお腹に力を入れ、背中を叩いて貰っていざ出陣、心臓バクバク。「一煎差し上げます」と挨拶、さあ、始まり。後見に木本先生が入って下さいました。少し落ち着き、お手前を開始。一煎二煎、何とかお茶も入り、お片付けへと進み、無事にお手前は終りホッとしました。
今回は、大変素晴らしい経験をさせて頂けて、感謝しております。ありがとうございました。