2010年5月4日、元離宮二条城に於いて市民煎茶の会が開かれました。
小川流は今年、和楽庵を担当しました。今橋治楽師範と菅井翠楽師範の元でお稽古されている方々がご奉仕なさいました。
お手前は器局煎茶手前、一足早い夏を思わせる快晴のよき日、約300名お客様をおむかえいたしました。
菅井翠楽社中 矢野雪衣(紫野小学校4年)
写真撮影:松尾宇人様
5月4日、二じょうじょうでお茶会がありました。私も大人にまじってお運び役をする事になりました。
二じょうじょうに着いたら、先生が私のでばんが書いてある、紙をわたしてくれました。私のじゅんばんは二、四、五番でした。とても早いじゅんばんだったのに、ぜんぜんきんちょうしませんでした。
お客様は、「お茶も、おかしもおいしい。」と言ってくれました。お客様がお茶わんをよせてくれたので、うれしかったです。
お家元の先生もいっぱいほめてくれました。うれしかったです。
水屋で、おかしをのせる係のてつだいや、水屋の先生の話を聞けたのでうれしかったです。今日は、がんばれたので、よかったです。
煎茶を習っている理由は、煎茶の味は、私の心をおちつかせる味なので、大好きです。
おかしは、あまいし、きれいやし、めずらしいおかしをおみやげにもらうのがうれしいからです。(このまえは、エジプトのおかしでした。美味しかったです。)
今橋治楽社中 大石 拓
写真撮影:松尾宇人様
季節はずれの太陽がさんさんと降り注ぐ二条城、和楽庵。2010年5月4日、二条城市民煎茶の会が催されました。
今回は器局煎茶手前。今橋先生と菅井先生が合同でお席を受け持ち、若葉の香りを漂わせる顔ぶれが、足を運んでくださった300人のお客様をおもてなし致しました。
かく言う私が、このような晴れ舞台に立つのが初めての経験。この日を目標にお稽古を重ねてきました。しかし、日を追うごとに不安も大きくなっていました。それを感じられたのか、「周りがいくらお客様が居ようと、お道具と向き合えば、必ず普段のお手前ができます」とお家元が激励してくださった。その一言がそれまでの不安を払拭し自信に変え、お手前に臨む心構えが出来ました。
思い返せば、ちょうど二年前のこの日。当時大学2回生だった私は京都造形芸術大学の講義で小川流煎茶に出会いました。お茶会の心得もほとんど無く飛び込んだのが、二条城和楽庵。その明るく生き生きとした雰囲気が印象的でした。そこで私は最高のおもてなしを受けました。口中に含んだ玉露の香りが広がり、吹き抜けるそよ風とお庭を流れる小川のせせらぎと相まって、初めてのお茶会で緊張していた私の心を解き、とても温かい気分にさせてもらいました。
そして今、私は手前座に座りその感動の一滴をお茶碗に落とす。一人でも多くのお客様にこの感動を味わってもらうために。私はその自信を持ってまた、お稽古に励む。