小川可楽家元嗣 就任奉告祭
 2009年3月29日、桜もほころび始めた花冷えの中、小川後楽家元の御長男小川可楽様の家元嗣就任奉告祭が平安神宮に於いて執り行なわれました。 
 午前9時45分、可楽様はじめ、ご兄弟方、各流御家元や壇上に上がられる来賓方、奉仕者の先生方が、長い列を連ねて白砂をふみしめつつ大前にむかわれました。拝殿前には各界からお越しの来賓方をはじめ、全国からこの日を待ち望んでいた小川流の大勢の御社中が、今はおそしと待っておられます。
   
 午前10時、行列が大前各所に着座。献茶道具のお祓い、献餞の儀のあと祝詞の奏上。そしていよいよ献茶手前。まず、野口久楽師範による炭手前。同時に大塚清楽師範により御菓子が大前に供えられました。水屋奉仕は細田徳楽師範。加減よく湯瓶から湯気が上がりかけたところで、可楽様が手前座へ。四百の視線が一斉に集まります。神前一礼の後、手前座にむかい一呼吸。すでに手慣れておられるとはいえ、凛とした緊張感が漂います。茶碗の清拭、三器盆の扱いをへて、茶投じ。お湯が茶瓶に細く滴り落ち、大きく気合いを入れられ、全霊をかたむけられての一煎を淹れられました。供茶役は次男・嘉楽様、三男・珂楽様がそろってお務めになりました。次に玉串奉奠は、平安神宮宮司様、八坂神社宮司様、春日大社禰宜様、可楽様に続き、皇風流・売茶流・泰山流・瑞芳庵流各煎茶家元。そして来賓を代表されて冷泉家当主・冷泉為人様、陶芸家・三浦竹泉様、人間国宝・早川尚古斎様。
 
   

   

   

 社中を代表して大塚喜楽師範。最後に当代・後楽家元がお供えになりました。撤餞の儀をへて、神事は滞りなく終了致し、可楽様は無事、家元嗣就任を大前に奉告なさいました。可楽若宗匠の誕生です。 殿上多くの師範に見守られ、また御家元はじめ御母堂様、奥様やご兄弟のお見守りは何にも代え難い可楽様への支援となられたことと思います。 
 息もつまるような冷気も、式典終了とともに、ほのぼのとした安堵の溜息へと変わっていきました。その後、場所を平安神宮から東山のウェスティン都ホテルに移して、盛大な祝賀会がひらかれました。


弥栄雅楽会 「春庭楽」の祝宴

   
   平安神宮宮司 九条道弘様

京都造形芸術大学名誉学長 芳賀徹先生
   
   元 奈良教育大学学長 赤井達郎先生

陶芸家 柳原睦夫先生

 

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